噛むだけでストレス解消⁈
咀嚼(そしゃく)、食べ物を細かくなるまでよく噛み砕くことですよ。
食べるという行為はこの咀嚼と飲み込む、お口が担当する行為はこれだけですよね。
それでストレス解消とはどういうことでしょうか。
では早速みていきましょう。
咀嚼とは
もっと咀嚼について掘り下げてみましょう。
この咀嚼という運動は、顎が上下に動いているだけの単純な運動ではありません。
非常に多くの筋肉や神経が協力しあって複雑で多様な下アゴの運動なのです。
頭骸骨に固定されている上アゴに対して、アゴ関節で繋がっている下アゴが自由に動くことで行われます。
人間のアゴは上下に動きますね。上下ほど自由度はないですが左右にも動きます。
これは犬歯が小さいからできることです。
犬や猫を飼われている方は確認してみてください。
犬歯が発達していて、鋭い牙のようになっており、左右には動きません。
肉食動物はこのような発達を遂げています。
人間はもともと犬歯の小さい猿から進化し、猿人の時代には類人猿に比べてさらに小さくなっていました。
鋭い牙がなかったからこそ手先を器用に使い、道具を生み出していかなければ生き残ってこられなかったんですね。
犬歯があったとしたら今の人間はなかったかもしれません。
咀嚼と幸せホルモン、セロトニンの関係
この咀嚼という運動、食べるという行為は歯が生えると自然に行われる運動です。
これは歩行運動、咀嚼運動とともに、人間の行動の中で代表的なリズム運動なのです。
リズム運動の素晴らしいところは、セロトニンの生成量を上げるところです。
セロトニンは幸せホルモンと言われ、最近特に有名になりました。
セロトニンの生成量が減ると、不安や鬱屈した気持ちが強くなり、イライラして怒りの感情が大きくなることが知られています。
セロトニンを活性化して機能を高めることが、ストレスに負けないメンタルの強化につながるといえます。
そんなリズム運動で最も手軽にできるのが咀嚼、噛むという行動。
例えば、ガムを噛むという簡単な行為でも、20分程度続けていると、脳内セロトニン濃度が高くなります。
リズム運動には、効果的な運動継続時間があります。
運動を始めて5分後くらいからセロトニン濃度が高まり、20~30分でピークに達します。
それ以上運動を続けて、疲れを感じるくらいすると、かえってセロトニンの機能は低下します。
ストレス解消に20分咀嚼運動、ランチや夕食のときにもできる簡単な方法です。
ぜひ取り入れてみてくださいね。
*今回はこちらの書籍を参考にさせていただきました。ありがとうございます。