歯の内側から白くする、特別なホワイトニング
以前、歯ができてくる幼児期にテトラサイクリンという抗生剤を服用していた方には、ホワイトニングはあまり効果が出ないことがあるとお話ししました。
神経をとって、徐々に黒ずんでしまった歯にもあまり効果が期待できないともお話ししました。
こういった事情の方には歯の内側から漂白する、一般の方とは違う特別なホワイトニングが必要です。
今回はこの特別なホワイトニング、ウォーキングブリーチ法をみていきましょう。
ウォーキングブリーチ法とは
ウォーキングブリーチ法は、歯の内側に漂白剤を注入し、フタをすることで、歯の内側から外側に漂白液を浸透させて漂白する方法です。
30%過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムを混和して使用します。
歯の内側から直接漂白を行うことができるので、漂白効果が非常に高い方法と言えます。
歯1本単位で行うことができます。
一般のホワイトニングは全体の歯が同じように色素沈着していることがほとんどですが、歯の神経を抜いて黒ずんでしまう場合だとその歯以外は問題がない場合が多いです。
この場合はその歯をウォーキングブリーチ法で施術し、その他の歯は一般的なホワイトニングで白くします。
ウォーキングブリーチ法ですが、一般のホワイトニングと同じで回数には個人差があります。
だいたい2~8回の施術で効果が期待できます。
ホワイトニング期間中は、1週間に1回程度の通院が必要になります。
定期的に効果を見て、薬剤の濃度を調節することが必要だからです。
ウォーキングブリーチを始めたら、必ず予約を守るようにしましょう。
期間が空いてしまうと、その歯だけ白くなりすぎてしまうことがあります。
また、施術のために開けた穴は、食べかすがつまりやすく虫歯になりやすい状態です。
穴に食べかすが残らないようにフロスや歯間ブラシなどを使い、清潔を保つように心がけてください。
ウォーキングブリーチした後の注意点
タバコなどの生活習慣、ワインやコーヒーなどの着色する可能性の高い食生活で後戻りしてしまうことがあります。
施術を終えた後でも後戻りしてしまうことを防ぐため、定期的に歯科医院に通い、クリーニングやメンテナンスを受ける方が安心です。
後戻りした場合も、再度ホワイトニングすることはできます。
ですが、戻りきってしまうとまた何度もしなくてはならなくなるので、定期検診を受けて維持に努めるのが賢明と言えます。